越智敦子 絵本と童話集 おはなし100こ

ケンチ2

「おばあちゃん、行っていいの?」
「いいさ。わたしは寄り合い所に行って祭りの食事の支度しなきゃなんないから、みんなにつれていってもらうといいさ」
「わかった」
「夜の道はおっかないんだから、くれぐれも一人で行っちゃなんねえよ。りゅう、迎えにきてやってくれよ」
「よし、おれが連れて行ってやるよ。じゃ、六時前な」

 

 

この村ははじめてだ。おばあちゃんが東京にきてくれたことはあったけれど、けんたは一度もここに来たことはなかった。

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