越智敦子 絵本と童話集 おはなし100こ

アノコロ3

寒い冬が近づいたころ、お母さんは突然病気になってしまいました。リッコラは心配でたまりません。
しばらく考えて、お母 さんを元気にするには、お母さんがうっとりする「アノコロ」を見つけてくるしかない!と心にきめました。
イビナスもついてきてくれます。
林をぬけて、町にやってきました。二人にとってははじめての市場です。
まず、行商の野菜売りのおばさんに声をかけました。
「アノコロ 売ってませんか?」
おばさんは首をかしげます。
「コロコロ芋ならあるけどね。」
お花やさんにもたずねます。
「アノコロ草ってあったような。いや、やっぱりそんな花は知らないわ」
お肉やさんにも聞きました。
「うちの揚げたてコロッケ、アゲコロは天下一品おいしいよ」

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