越智敦子 絵本と童話集 おはなし100こ

みよ子の赤いチューリップ6

そうだ、この間テレビで見たみたいにお花を地面に置いてその周りを踊りながら歌ったらどんなに素敵かしら。あいにくフリルのスカートはなかったけれど、そんな衣装を着ている気分で、みよ子はチューリップをやさしく取って、地面に寝かせました。ん? やさしくとったつもりが、プチンって何だかいけない音がしたようだったけど、まっいいか。
観客はだあれもいないし、テレビで見たみたいなにぎやかな飾りつけもありませんでしたが、そこはみよ子が主役の舞台でした 「お池のまわりを」ではなくて、「お花のまわりを」はちのようにみよ子がとんだりかけたり、楽しい時間はあっという間にすぎていきます。

 

 

ふと気がつくとあたりは少しだけ暗くなって、お母さんが帰ってくる時間です。華やかな舞台の緞帳がおりてしまったような静けさがありました。

ページトップへ