じぞうさまのなみだ3
六地蔵さまが耳をそばだてていると、その女の子は両手をあわせて一心に
「おじぞうさま、どうか争いのない世の中にしてくださいませ」
「平和な世の中にしてくださいませ」
といのるばかりです。
それでおまえの願いは? とそのまま待っているお地蔵様でしたが、女の子はそれだけいうと、もときた道をとぼとぼと、帰っていきました。
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六地蔵さま全員がしーんとしずまりかえってことばもありません。
女の子の後ろ姿が小さくなって見えなくなってもなお沈黙のお地蔵さまたちです。
しばらくのしばらくの もひとつしばらくしてから、やっとひとりのお地蔵さまが口をきりました。
「ありゃ なんだ?」
「こんな夜道をひとり歩いてきて「争いごとのない世」を願って・・・」

