越智敦子 絵本と童話集 おはなし100こ

さいしょでさいごの9

ぼくは背中を少しだけしゃーんとして、パクパク、ガツガツ、たいらげた。

「ごちそうさまでした! おいしかった!ありがとう」
「ありがとう」は、一番お母さんにいいたかった言葉だから、声に出せて本当にうれしかった。
母の日がくるたびに「お母さんありがとう」って、一度だけでいいからいってみたいと思っていたんだ。
「そうちゃん、そこのショッピングモールに弟たちもきているのよ」
お母さんの子どもはぼくの「弟」になるらしい。

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