あかつき大明神11
とはいっても、どうしたものか。皆が思案にくれているとき、たいへんなしらせが入りました。あかつき大明神の村ばかりでなく、日照りの被害がひろがり、国力が弱まっているのに乗じて、となりの国がせめてきたというのです。もともと平和な国でしたから、武器という武器も準備しておらず、日照りで作物が少なくなって、若者もおなかをすかせていて、とても戦える体力はありません。
「わたしが行って戦ってきましょう」
こんなに自分を守ってくれるあかね姫を助けるためなら、この身をさしだしても悔いはない、とばかりに、大明神たろべえは敵がひそむという山にむかいました。わずかについてきた殿さまのけらいが弓を射るのですが、ちょっとだけ飛んでは失速してぱらりと落ちてしまいます。「ああ、これまでか」と思われたそのとき、敵の戦士たちは、空から山にぱらぱらと落ちてくる鳥の一団を見つけました。恐怖にかられてふるえながら叫びます。
「いったいなんだ! 何が起こったんだあ!」

